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  ふとん屋の4代目が熱く語る!
 ▼▼2011年『年頭ご挨拶』▼▼

ふとん雑学

人はなぜねむるの?

 この問いかけに・・・。

  いろいろな解釈と答えがあっていいのですが・・・。

 

  私、4代目は

 

   1、生きるため』・・・(長生きの秘訣は良質な睡眠から)

  2、成長のため』・・・(肉体的・精神的・人間的)

  3、『脳の鎮静化のため』・・・(情報の整理整頓)

 

   の3つぐらいの答えがあると思っています。

   生きていくうえで欠かせない生理現象のひとつが『睡眠』ですが・・・。

 

 

  では、あなたは毎晩、快適な眠りをしてますか?

  最近、目が覚めても身体がすっきりしない、肩や腰が痛いという経験はありませんか?

  いろいろな原因が考えられますが、ふとんの機能が衰えてきている可能性や、あなたの体質や寝る

  環境にふとんがフィットしていない可能性もあります。

  何気なく毎日使っているふとんですが、私たちの健康と切り離せないのがふとん。

  快適な眠りが得られてこそ、健康で、前向きに楽しい日々が過ごせるわけです。

 

  そこで、快適な眠りを得るためにはどうしたら良いのか?

  まず、睡眠のメカニズムを知っておく必要があります。

  ここでは学問的でちょっと難しいかもしれませんが睡眠に関する基本的な部分を確認してみましょう。

  そして一度、

  今お使いの、ご自分のふとんを見直してみましょう。

  本当に自分に合ったふとんを見つけ出すきっかけになれば幸いです。           (4代目より)

 

 

  ★睡眠生理とは?

  <サーカディアンリズム>

  不思議なことに私たちは朝になると自然に目が覚めたり、夜になると次第に眠くなったりします。

  これは、私たちの身体の中に『体内時計』がセットされているからです。

  私たちの身体には、生まれつき約25時間(24.9時間との報告がある)の周期的リズムが備わっていて、

  睡眠と覚醒をくりかえしています。これをサーカディアンリズム(日周リズム)と呼んでいます。

  1日の体温やホルモンの変化をみると、この図1のようなリズムがあります。 

 

リズム1日.jpg   

   

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  つまり、夜になると体温が下がり始め、また、アドレナリンや副腎皮質ホルモンといった覚醒や活動性に関係する

  ホルモンの低下が始まり眠くなります。

  一方、成長ホルモンは睡眠中に活発に分泌され、夜10時‐午前2時がもっとも活発となります。

  皮膚の形成や新陳代謝の働きもこの時間帯が盛んです。

  昔から『寝る子は育つ』とか、『美人は夜つくられる』とか言われるのはこうした理由からです。

 

 

  <レム睡眠・ノンレム睡眠>

  生活のリズムはとても大切です。睡眠にも似たようなリズムがあります。「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」という2つの

  質の違う眠りのくり返しです。下の図2は、一般的な睡眠のリズムを示した図です。

 

睡眠リズム.jpg 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   【レム睡眠】は、急速眼球運動(Rapid Eye Movement 頭文字REMからレム)を伴う睡眠という意味であり、

  眠っていても閉じた瞼(まぶた)の下で眼球がキョロキョロ動いている眠りの段階です。身体はぐったりとしているのに、

  脳は覚醒に近い状態になっていて、夢を見ていることが多い眠りです。レム睡眠は大脳を活性化するための眠りです。

  (レム睡眠=身体の眠り=ぐったり寝る状態)

 

  【ノンレム睡眠】は、レム睡眠でない眠りという意味で、ウトウトした眠りから深い眠りまでの4段階に区分できます。

  ノンレム睡眠は、大脳を鎮静化するための眠りです。

  (ノンレム睡眠=脳の眠り=ぐっすり寝る状態)

 

  健康な成人では、この2種類の眠りが約90分サイクルでくり返されます。特に大切な眠りは、はじめの2サイクルで、

  つまり、寝入りばなの約3時間に、とても質の高い大切な眠りが出現します。ノンレム睡眠の段階4の深い眠りまで

  到達すれば熟睡が得られたことになります。したがって、質の高い眠りとは、眠っている時間が長ければ良いのでは

  なく、いかにこの深い眠りを得るかということです。

  ⇒まずは、自分の眠りのサイクルを知ることが「良い眠り」を追求する第一歩です。

 

 

 

  【ちょこっと横道にそれますが・・・。】

  眠気をもたらす3大要素って知ってますか?

  「単純」「退屈」「無意味」であり、これらの動作をしていると私たちは、飽きてしまい、眠りに入りやすくなります。

  昔から眠れないときに、「羊が1匹、羊が2匹、羊が3匹、...羊が500匹・・・」と数えていれば眠れるよ、というのは、

  この、「単純」「退屈」「無意味」をくり返すからです。

  ちなみに、英語で、羊はsheep(シープ)、睡眠はsleep(スリープ)、ドイツ語で、羊はschaf(シャーフ)、睡眠はschlaf

  (シュラーフ)。なんか、似てますね・・・。

  ⇒次に、ふとんの話に入る前に寝室全体のことも少し考えてみましょう。

 

 

 

  ★睡眠環境とは?

  快適な眠りは、健康な身体と良い睡眠環境が得られているかによります。

  睡眠環境は、「寝室の環境」と寝具でつくられる「寝床内の環境」の2つについて考える必要があります。

 

  

寝具の役割.jpg  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

  【寝室環境】

  寝る環境がうるさかったり、明るかったりすると寝つきが悪くなります。これらの刺激が脳を刺激するからです。

  寝室の環境を整える条件として、温度・湿度光(照明)騒音色彩香りなどがあります。 

 

  ◆温度・湿度:エアコンは省エネを心掛け、夏=26℃ぐらい、冬=12‐13℃に調整します。

           タイマーなどを利用して乾燥のしすぎに注意しましょう!

 

  ◆遮    光:カーテン、ブラインド、障子、雨戸、を利用し、日光や外灯の明るさを調整します。

  

  ◆照    明:間接照明、枕元スタンドで安らぎのある寝室を演出します。

           暗すぎても、明るすぎてもダメ。光源は暖かみのあるもので調光可能なものがよいです。

           部屋全体はやや暗め(照度基準は30‐10ルクス)にし、スタンド照明などの局部照明で照度を補います。

           お年寄りなど、夜中にトイレに起きた時の安全のために廊下などに足元灯を取り付けると便利です。 

          

  ◆防   音:外の音が聞こえないように、また、室内の音が漏れないようにカーテンを厚めのものにしたり、絨毯を敷く

           などの対策をとります。

 

  ◆色   彩:インテリア、寝具の色、壁やカーテン、敷物に鮮やかな色を使うと、目を刺激して疲れやすくなるとともに、

            交感神経系に働きかけ血圧を上げ、脈拍や呼吸数を増加させます。

           したがって、寝室は人の心を落ち着かせる色が良いです。

 

  【寝床内環境】

  実際にふとんに入って、ふとんと体の間にできる空間の環境を寝床内環境といい、快適な温度・湿度に保つ必要が

  あります。一般的に温度は33℃前後、湿度は50%前後が快適といわれています。そこで、この環境を創り出すのに

  寝室の温度・湿度に合わせた寝具の組み合わせが必要となります。

  ここまでちょっと退屈だったかもしれませんが、これらの基本をおさえつつ・・・、

   以降の情報は、自分に合ったふとんを見つけるためにお役立て下さい。

 

 

 

  ★ふとんに必要な性能は?

  快適な睡眠を得るためには前に述べた寝床内環境を快適に保つこと、そして、ふとんを掛けたときに圧迫感がない

  ことや、寝返りが打ちやすいことなど、ふとんにはいろいろな性能が必要とされます。理想的なおふとんの条件とは

  どのようなものでしょうか?

  では、掛けふとん、敷きふとんに分けてそれぞれに求められる性能をまとめてみましょう。

 

  【掛けふとんに求められる性能】

  快適に眠るためには1.温性、2.湿・放湿性、3.軽さ、4.身体へのフィット性が必要です。

  取り扱いの面からは、1.日頃の手入れのしやすさ、2.収納性、3.衛生機能、4.クリーニング方法です。

  また、身体にあったふとんのサイズや、寝室を楽しく演出するにはカバーなどの色・柄・デザインもお考えください。

 

  【敷きふとんに求められる性能】

  快適に眠るためには1.保温性、2.吸湿・放湿性、3.身体があまり沈み込まず、適度な硬さや正しい姿勢を保てること

  (快適支持性能)、4.耐久性(ヘタリにくさ)などが必要です。

  取り扱いの面からは、5.日頃の手入れのしやすさ、1.軽さ、2.収納性、3.衛星機能、4.クリーニング方法などです。

 

  【正しい寝姿勢と体重の分布】

  敷きふとんは、身体全体の体重をを支えます。体重の分布は、図4に示す通りです。正しい姿勢を保つには、

  身体が部分的に大きく沈みこんだりせずにしっかりと身体を支え、寝返りも打ちやすい適度な弾力性と硬さが

  必要です。

 

  

正しい寝姿勢1.jpg 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

  

正しい寝姿勢2.jpg

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

  

 

  ★ふとんの詰めものの種類と特徴

  ふとんの詰めものには、綿(コットン)、合繊(ポリエステル)、羊毛(ウール)、羽毛(羽根)、真綿が主に使われてます。

  それぞれの素材には、次に示す特徴がありますので、寝室の環境やお好みに応じて使い分けてください。

 

  【詰めもの別にみたふとんの特徴】 

ふとんの特徴.jpg  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 







 

 

 

 <参考文献>ふとんのQ&A「快適な眠りを得るために」・・・JBA全日本寝具寝装品協会

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